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| □ 前回までの粗筋―― | |
| 圭太が結婚したのは、20歳年下の絵恋。 | |
| しかし、絵恋の母・理衣は圭太が20年前に付き合っていた恋人だった。 | |
| 理衣は夫の浮気が原因で家を出て、圭太たちの新居に押しかけ同居。 | |
| 日本に来たのは、広瀬の浮気が原因だった。 | |
| それを知った絵恋は、両親を仲直りさせるべく、フランスへ飛んだ。 | |
| □ 成田国際空港・ラウンジ | |
| 絵恋が窓越しに自分が乗り込む飛行機を見ながら―― | |
| 絵 恋 | 「そう、ちょっとパパに会ってくる」 |
| □ 圭太のマンション・リビング | |
| 圭 太 | 「って、フランス行くわけ!?」 |
| 絵恋の声 | 「パパとマモンのこと、放っておけないもん」 |
| 理衣、圭太の握る受話器に耳をくっつけている。 | |
| 圭 太 | 「いきなり過ぎるだろ、絵恋……」 |
| 絵恋の声 | 「何度も携帯にかけたよ」 |
| 圭 太 | 「仕事中で出られなかったんだ」 |
| 受話器の向こうでフランス語のアナウンスが聞こえる。 | |
| 絵恋の声 | 「じゃ、ママのこと、よろしくね」 |
| 圭 太 | 「!? ちょっと待って」 |
| 電話、切れしまう。 | |
| 圭 太 | 「――」 |
| 受話器を降ろすと、理衣の顔がすぐ目の前にあった。 | |
| 圭太、慌てて離れる。 | |
| 理 衣 | 「ったく、絵恋ったら……」 |
| 圭 太 | 「ったくじゃないでしょ!? お義母さんのためにフランスに行ったんですよ!」 |
| 理 衣 | 「あ、そうか」 |
| 圭 太 | 「なんですか?」 |
| 理 衣 | 「ということは、絵恋の分は作らなくていいんだ」 |
| 圭 太 | 「……」 |
| 理 衣 | 「今夜は二人っきりってことね」 |
| 圭 太 | 「――」 |
| 理衣、ふふ。 | |
| 圭 太 | 「(呟く)……冗談じゃないよ」 |
| □ 圭太のマンション・全景 | |
| ――朝。 | |
| 目覚まし時計のアラームが鳴っている。 | |
| □ 同・寝室 | |
| 圭太、手さぐりで目覚ましを止め、再び布団に潜り込む。 | |
| が――すぐに顔を出し、時計を見る。 | |
| 圭 太 | 「(ゲッ)冗談!」 |
| 慌てて飛び起きる。 | |
| □ 同・リビング〜玄関 | |
| 理衣、台所に立ち、朝食の用意をしている。 | |
| 圭太、ネクタイを絞めながらバタバタやってくる。 | |
| 理 衣 | 「食べてかないの?」 |
| 圭 太 | 「結構です」 |
| 理 衣 | 「あと十分早く起きればいいのに……」 |
| 圭 太 | 「……」 |
| 理 衣 | 「昨日部屋に籠もって何してたの?」 |
| 圭 太 | 「接客マニュアルを覚えてたんです」 |
| 理 衣 | 「付け焼刃で覚えたってしょうがないでしょ」 |
| 圭 太 | 「覚えなきゃしょうがないでしょ」 |
| 理 衣 | 「せっかく二人っきりの夜だったのに……」 |
| 圭 太 | 「(ため息で)行ってきます」 |
| と、玄関へ向かう。 | |
| 理 衣 | 「(送りに出て)今日は何時に帰ってくるの?」 |
| 圭 太 | 「――。あのね……」 |
| 理 衣 | 「(笑って)そんな顔しなくたっていいじゃない」 |
| □ 同・表の廊下 | |
| 圭太、ムッとなって出てくると、隣の朗も出てきたところ。 | |
| 圭 太 | 「お早う」 |
| 朗 | 「……よう」 |
| 圭太、更にムッ。 | |
| 理 衣 | 「(玄関から顔を出し)行ってらっしゃーい!」 |
| と、投げキッス。 | |
| 圭 太 | 「――」 |
| 朗、ビックリして見ている。 | |
| 圭 太 | 「(ムッ。朗に)ああいうキャラだから、気にするな」 |
| 朗 | 「関係ないね」 |
| と、エレベーターホールへ向かう。 | |
| 圭 太 | 「……」 |
| 理衣、ニコニコ手を振っている。 | |
| 圭 太 | 「ったく……」 |
| と、急ぐ。 | |
| が、目の前でエレベーターのドアが閉まる。 | |
| 朗、無表情に手を振っている。 | |
| 圭太、ムカムカ! | |
| □ タイトル | |
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