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| □ 明海女子大・教室 | |
| 瞳が熱心に授業を受けている。 | |
| その脇腹がつつかれる。 | |
| ビックリして思わず声が出る瞳、教室中の注目を浴びてしまう。 | |
| 瞳、小さくなって、隣に座る冴子を軽くニラむ。 | |
| 冴 子 | 「(小声で)ゴメンゴメン」 |
| 教壇の講師、咳払いを一つして授業に戻る。 | |
| 瞳 | 「(小声で)何よ」 |
| 冴 子 | 「帰りにお茶しない?」 |
| 瞳 | 「ちょっと........(予定あり)」 |
| 冴 子 | 「デート?」 |
| 瞳 | 「まあね」 |
| 冴 子 | 「相変わらず仲いいの? 元ちゃんと」 |
| 瞳 | 「まあね」 |
| 冴 子 | 「気のない返事ね」 |
| 瞳、首を竦める。 | |
| □ 同・校門付近 | |
| 校舎から出て来る瞳や冴子たち、!? | |
| オンボロ車が停車している。 | |
| 冴 子 | 「(顔をしかめ)何なの、きったない車」 |
| 瞳 | 「廃車寸前じゃないの?」 |
| と、避けるようにして行きかけるが........ | |
| 運転席の窓から顔を覗かせたのは、元。 | |
| 瞳、! | |
| 冴子が瞳の脇腹をつつく。 | |
| 瞳、バツが悪そうに手を振り、車にやってくる。 | |
| 元 | 「(屈託なく)ヨッ!」 |
| 瞳 | 「どうしたの、車」 |
| 元 | 「中古車。5万円」 |
| 瞳 | 「大丈夫!?」 |
| 元 | 「しっかり走ってるよ」 |
| 瞳 | 「違う」 |
| と、フロントガラスの初心者マークを叩く。 | |
| 元 | 「免許取りたては基本に忠実。乗った乗った」 |
| 瞳 | 「頼むわよ、安全運転」 |
| と、乗り込む。 | |
| 元 | 「死ぬときゃ一緒だぜ」 |
| とアクセルを踏み込む。 | |
| 急発進するオンボロ車。 | |
| □ 走る車の中 | |
| 元 | 「最近デートがマンネリだって言ってたじゃない」 |
| 瞳 | 「だから、これ(車)?」 |
| 元 | 「そう、瞳ちゃんのために」 |
| 瞳 | 「(ニコッと)どこに行くの?」 |
| 元 | 「海でも見に行く?」 |
| 瞳、嬉しそうに頷く。 | |
| □ 郊外のハイウェイ | |
| 瞳と元の乗ったオンボロ車が走ってゆく。 | |
| □ 走る車の中 | |
| 元、ウインカーを出す。 | |
| 瞳、!? | |
| 車はモーテルの門を潜ろうとしている。 | |
| 瞳、慌ててハンドルを戻す。 | |
| 元 | 「! ちょっと!」 |
| 車、蛇行して植木にぶつかりそうになる。 | |
| 元 | 「(慌ててブレーキを踏み)危ないよォ」 |
| 瞳 | 「(息荒く)海を見に行くんじゃないの?」 |
| 元 | 「後でいいじゃない」 |
| 瞳 | 「何考えてンの!?」 |
| 元 | 「だって........最近全然だよ」 |
| 瞳 | 「そんなことないじゃない」 |
| 元 | 「瞳ちゃん........」 |
| 瞳 | 「........会うたびにそればっかりはイヤ」 |
| 元 | 「俺たち毎日会ってるけど........」 |
| 瞳 | 「デートのたびに、でしょ?」 |
| 元 | 「変かなあ、恋人同士がそういうことするの」 |
| 瞳 | 「........変よ」 |
| 元 | 「変なのは瞳の方だぜ、最近」 |
| 瞳 | 「........」 |
| 元 | 「誰か好きな奴でも出来た、とか」 |
| 瞳 | 「(笑って)そんなことない」 |
| 元 | 「(疑いの目で)........」 |
| 瞳 | 「ないって」 |
| 元 | 「(釈然としない様子で)........だったらいいけど」 |
| 瞳 | 「余計なこと考えないで楽しくドライブ。ネ?」 |
| 元 | 「........」 |
| 瞳 | 「ホラ、海が呼んでいる!」 |
| 元、しかたなくアクセルを踏む。 | |
| 瞳の、心なしか元気のない笑顔で―― | |
| □ タイトル | |
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