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| □ 吉祥寺本町小学校・廊下 | |
| ――昼休みの校内放送が流れている。 | |
| 石橋先生がやってきて、五年三組の扉を開ける。 | |
| 突然――パンパンと軽い爆発音。 | |
| 石橋先生、ア然と立ちすくむ。 | |
| □ 同・五年三組の教室 | |
| クラッカーが鳴らされ、紙吹雪が舞う。 | |
| 石橋先生、子供たちの拍手と歓声に迎えられる。 | |
| 「先生、おめでとう!」 | |
| 黒板に『石橋先生、38回目の誕生日』と書かれている。 | |
| 石橋先生 | 「(笑顔になり)よく知ってるなあ。ありがとう」 |
| 「先生も案外オジンだね」 | |
| 石橋先生 | 「まだまだ若いじゃないか」 |
| 「みかけはね」 | |
| 「でも、ママより年上だもん」 | |
| 石橋先生、クサる。 | |
| 「じゃあ、みんな、乾杯しよう」 | |
| 石橋先生 | 「乾杯?」 |
| 「今日のところは牛乳で」 | |
| 諏訪いづみ | 「大人になったらお酒、つきあったげる」 |
| 石橋先生 | 「楽しみにしてるぞ」 |
| 石橋先生をじっと瞶めている、森原紀子。 | |
| 林絵里 | 「早く大人になりたーい」 |
| 男の子 | 「それじゃ、石橋先生の誕生日を祝って........」 |
| 「かんぱーい!!」 | |
| 牛乳をぶつけあって盛り上がる子供たち。 | |
| いづみと絵里が目配せしあって、教壇に出て来る。 | |
| いづみ | 「(後ろに何か隠している雰囲気で)先生、プレゼントあげる」 |
| 石橋先生 | 「(少し期待して)........気持ちだけで嬉しいぞ」 |
| いづみ、パッと手を広げて後ろに何も持ってないことをみせると、素早く石橋先生の頬にキスする。 | |
| 同時に、絵里がもう片方の頬にキス。 | |
| 石橋先生 | 「――!」 |
| 女の子の拍手と男の子の冷やかしの声。 | |
| 紀子ひとりだけはしゃがない。石橋先生を瞶めている。 | |
| ――誰も気づかない。 | |
| 石橋先生 | 「........参ったな」 |
| 芹沢朋子 | 「照れちゃってぇ、先生、可愛いッ」 |
| 石橋先生 | 「――『可愛い』はないだろう、大人に........」 |
| 石橋先生、赤くなっている。 | |
| それを見た女の子たち、声を合わせて―― | |
| 「かーわいいッ!!」 | |
| 石橋先生、絶句。 | |
| □ タイトル | |
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