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| □ 吉祥寺の街 | |
| けたたましくサイレンを鳴らして、数台のパトカーが疾走してゆく。 | |
| □ 吉祥寺本町小学校・近くの空地 | |
| 黒塗りの車がパトカーに行手を阻まれる。 | |
| 車の屋根に飛び乗り、ザッとマントを翻す覆面の紳士――怪人二十面相! | |
| ビシッとスーツを決めた――明智小五郎、参上! | |
| 明智小五郎 | 「二十面相! もう逃げられんぞ」 |
| 少年探偵団のメンバーも勢揃いしている。 | |
| 二十面相 | 「(例の高笑いで)明智くん、少年探偵団の諸君、よくここまで私を追い詰めたな」 |
| 「カット!!」 | |
| と、声がかかる。 | |
| ――テレビ映画の撮影中である。 | |
| 遠巻きにしている野次馬。その中に、登校途中の石橋先生、五年三組の牛島哲也、吉本安弘、佐藤純一らがいる。 | |
| 「お早うございまーす」 | |
| と、芹沢朋子、林絵里、諏訪いづみがやってくる。 | |
| 石橋先生 | 「お早う」 |
| 朋 子 | 「(安弘に)ね、ね、なにやってるの?」 |
| 安 弘 | 「(少しドギマギして朋子を見る)........」 |
| 哲 也 | 「(朋子を見て)テレビの撮影だよ」 |
| 純 一 | 「(撮影を見たまま)『少年探偵団』って新番組」 |
| 絵 里 | 「なあに、それ」 |
| いづみ | 「あれでしょ、二十面相がどうのこうのって」 |
| 絵 里 | 「二十一面相じゃなくて?」 |
| 石橋先生 | 「江戸川乱歩の小説であるだろう?」 |
| 朋 子 | 「バッカみたい、あんなカッコしちゃって」 |
| いづみ | 「リアリティ、全然ないじゃない」 |
| 絵 里 | 「今時ウケると思ってるのかしら」 |
| 朋 子 | 「あの子たち(子役)、学校どうしてるのかしら」 |
| いづみ | 「生意気そうなガキばっかりね」 |
| 助監督 | 「本番です!! お静かに願います!!」 |
| 石橋先生、哲也たち、撮影に注目する。 | |
| 二十面相、上空から垂れ下がってきたロープにぶら下がる。 | |
| ハッとなる明智、少年探偵団、警官たち。 | |
| 二十面相、クレーン車に吊り上げられる。 | |
| 石橋先生 | 「あれ、気球で逃げるって設定だろ?」 |
| 絵 里 | 「やーね、先生まで夢中になっちゃって」 |
| 朋 子 | 「行こ。センセ、遅刻しないでね」 |
| 朋子たち、行ってしまう。 | |
| 哲也と安弘、朋子の後ろ姿を見送る。 | |
| 純 一 | 「まったく........女って夢がないなあ........ね、先生」 |
| 石橋先生、苦笑する。 | |
| 二十面相 | 「さらばだ! 明智くん、少年探偵団の諸君!」 |
| 空中を移動する二十面相。 | |
| 哲 也 | 「(目を輝かせて)........少年探偵団、か」 |
| □ タイトル | |
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